オーディオ

時には『芸術』も ・・・第九を聞く

オーディオ

今年も残りわずか、暮れも押し迫ってきました。この時期になると何故か聞こえてくる「第九 歓喜の歌」と言うことで演奏会に行ってきました。IMG_01

パンフレット表紙には出ていませんが、ソリスト4名はいずれも国立音楽大学出、約160名の合唱は、立川市民第九合唱団としてこの演奏会のために公募され組織されたとあります。
十分堪能してきましたが、第九は70分を超える大作なので通しで演奏されると集中力の継続は難しいです。途中幾つか抜け落ちてしまっています。それでも、大迫力の第四楽章はしっかり聞いてきました。
堪能はしたのですが、疲れを感じるようにもなってしまいました。交響曲はきついので、これからは小品を中心に楽しみたいと思います。

話題を変えて
ここしばらく、オーディオ関係にはご無沙汰しています。工作に集中する時間が無いのです。それでも、今話題のハイレゾを導入してあれこれいじっています。

ハイレゾと言う言葉自体は、一部の愛好家のものから一般化してきているようです。22日の朝日新聞にも出ていましたが、高音質音源のニーズは拡大しているし、インターネット経由でダウンロードする販売形態は、ネット社会とも上手く整合しているようです。DSC03599_01

導入したのは、96kHZ/32ビットDACでDSD対応でも有ります。このスペックは、今時では入門機のそれですが当方のチープなシステムと駄耳には、十分です。
まだ使い込んではいないためか、音が堅い感じですが、エージングが進めばなめらかになると期待しているところです。とにかく、高音質の片鱗は窺えるので期待は大きいです。

[ハイレゾ音源;ハイレゾリューション(高解像度音源)のこと。現行のCD規格(=44.1kHz/16ビット)を超えてアナログ音源をデジタル化した音源。人間の耳では聞こえない範囲までが含まれている。より自然に聞こえると言われている。]

時には「芸術」も

オーディオ

久しぶりに「芸術」を楽しんできました。

「千住真理子ヴァイオリン・リサイタル ピアノ:山洞 智」です。
IMG_0002_01場所は、立川市の「たましんRISURUホール」です。このホールは、アミューたちかわ(立川市市民会館)と呼ばれていましたが、大規模改修工事を機会にネーミングライツ(施設命名権)の導入によって、愛称が変更になりました。リニューアルオープンは、2014年1月9日とまだ出来たばかりの施設です。

千住真理子さんのお話によると、音響関係の設計がしっかりしていてとても響きの良いホールに仕上がっているそうです。事実、ヴァイオリンの小さく細やかな音もしっかり聞こえていました。もちろん、マイクなどの使用は一切ありません。あの小さなヴァイオリンから、1201席のこのホール隅々にまで満たす音が出るのですから響きの良さがわかります。

DSC02226_01当然、演奏中の写真は禁止です。根が真面目なのでしっかり従い休憩中に舞台を撮りました。このピアノの左前で演奏している千住真理子さんをイメージしてください。

曲目:
黒人霊歌:アメイジング・グレイス
ヴォーン=ウィリアムズ:グリーンスリーブスによる幻想曲
アイルランド民謡:ロンドンデリーの歌
カザルス:鳥の歌
フォスター/ハイフェッツ:故郷の人々
岡野貞一/朝川朋之:故郷
成田為三/千住 明:浜辺の歌
レスピーギ:リュートのための古風な舞曲とアリア第3組曲よりイタリアーナ、シチリアーナ
チャイコフスキー:感傷的なワルツ
ヴィエニャフスキ:シャンソン・ポロネーズ
ドヴォルザーク/クライスラー:スラブ舞曲第1番
クライスラー:ジプシーの女
サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン

千住真理子さんは、演奏はもちろんですがお話の方もすばらしいですね。
あのストラディヴァリウス「デュランティ」との運命的な出会い。気むずかしいこの名品のための涙ぐましいまでの気遣い。それらは全て、最高の音を多くの人に届けたいためであると知って”すごい人だ”とますます好きになりました。(温度・湿度の管理はもちろん、照明の強度までも使われているニスに影響を与えるので管理していると話されていました。)

演奏曲目一つ一つに作曲家のこと、編曲者のこと、聞き所などを丁寧に説明してくれました。
印象に残ったのは、3年前の東日本大震災以降日本を意識するようになり”日本のうた”を積極的に取り入れるようになったこと。浜辺の歌は、兄から東北の海を思って弾いて欲しい、と言われた時からこの曲が、かけがえのない失ってはならない日本の歌に変わったと言った趣旨のことがありました。

前半の静かな曲目から、”ヴァイオリンの全てのテクニックが詰め込まれている”(*)ツィゴイネルワイゼンまで、に加えて2曲のアンコールをストラディヴァリウスの音で堪能しました。(*)もちろん千住さんの言です。

2時間があっという間に過ぎました。これだけ充実した時間を過ごせたのは久しぶりです。

IMG_0004_01

当然、CDや書籍の販売があります。ミーハー性を発揮してサインもゲットしました。ついでに、しっかり握手も・・・。

 

この日は、立川花火大会の日でもありました。大変な人出に恐れをなして早々に引き揚げることにしました。

DSC02233_01 DSC02234_01 DSC02244_02 DSC02265_02

 

 

 

 

 

アンプ試聴会

オーディオ

久しぶりにアンプ試聴会に行ってきました。場所は、JR京葉線新浦安駅前です。新浦安近辺は、液状化問題で良く話題になったところです。車窓から見える風景、また駅を降りてからの風景は、なるほど新しい街と思えます。つまり、人工の街といった感じです。
DCAMP_06

今回の試聴会は、無線と実験誌でおなじみの、”金田式アンプ”と呼ばれる自作マニア向けのオーディオアンプです。実際は、オーディオアンプというより「オーディオシステム」と言った方がふさわしいものです。なぜなら、プリアンプ、メインアンプは元よりプレーヤ制御、DAC、ADCそして今回は活躍の場がなかったマイクアンプまで実に多彩だからです。自分も、以前からつまみ食い的にいくつか組み立てています。

これまでは、西東京市田無での開催だったと記憶していますが、何故か今回は変更になっていました。スピーカーも何時ものAltec,JBL系ではありませんでした。
DCAMP_01DCAMP_02

DCAMP_03DCAMP_04

すべて手作りで、マルチウエイ方式です。しかも、半導体のみ、半導体・真空管のハイブリッドなど多面的に研究・実践しているので台数が半端ではありません。バッテリー(電池)駆動もあります。

DCAMP_05最新型のアンプは、真空管シングルと言う野心的なものですが、ネットワーク方式にもかかわらず、これが実に良い音を出していました。こういう音が大好きです。


音楽ソースはアナログ系統で、LPレコードとLPレコードをデジタル化した音源が半々くらいでした。また曲目は、クラシック6割ジャズ4割といった感じでした。

再生された音楽は、相変わらずで目の前で3次元的に広がり、楽器の定位が良くてフルオーケストラでも個々の楽器がはっきり聞こえる分離の良さです。2台のスピーカから出ているとは信じられない圧倒的な空間が再現されていました。かなり大きな音なのに少しもうるさくないのが不思議です。

4時間超える試聴会だったにもかかわらず集中力が途切れることなく過ごすことが出来ました。

自分としての感想は、LP再生の方が好ましく、前回聞いたAltec系のスピーカであればもっと良かったかもといったものです。会場でも、同好の士といった感じで何人かとお話しさせていただきオーディオに対する情報を交換し刺激を受けることが出来ました。

金田アンプも、ここ2~3年で大きく変わって来ているのでそろそろ自作の適期と思い部品集めをしているところです。1年前にも作るといっていたような? いつになったら実現できるのでしょう (笑)。

真空管オーディオフェアー

オーディオ

「真空管オーディオフェアー」に行ってきました。場所は、神田淡路町の損保会館です。

「オーディオ」自体が下火になって久しいのに加え「真空管」なので完全にマニアの世界です。大手メーカの参加は皆無ですが小さいながら特色を持った会社がそろっています。

Tube_038-1Tube_037

さすがに、参加者は高齢な方が多いようです。右は、メインアンプの配線のようすです。すべて手配線ですが、キッチリ作られていて大いに参考になります。

Tube_039Tube_040-1

真空管の世界では、ビンテージと呼ばれる古めのスピーカなどが喜ばれるようです。じっさい試聴しても1960~70年前後の製品からとても気持ち良い音楽が聞こえてきました。もちろん、真空管と云えども大出力は出せるのですが現代風のスピーカを大出力で鳴らすと、確かに迫力あるように感じるのですが、トランペットがキンキンと耳ざわりで1分と聞いていることができませんでした。
上の写真はどちらもシステム自体はかなりの年代ものですが、バイオリンがしみいるように奏でられJazzボーカルが眼前に拡がります。音量はあるのに煩さが無いのが不思議です。オープンテープが動いているのを見るのは久しぶりで感激してしまいます。テープンテープの音楽ソースも、まだ手に入るのですね。

Tube_044Tube_045-1

独自の技術をアピールする会社や、自作派が喜びそうなキット、部材関係の会社からもたくさん出展されていました。左の小型のスピーカはバックロードホーン構造なので開放された音がでていました。値段の割にとても良いのですが大型システムを聴いた後では何とも言えません。でも、いくら気に入っても1本50万円とか百万円といった大型システムはとても手が出ません。

Tube_042
やはりAltecが良い、ホーンにしなければ・・。欲しい~~と今回も思いながら、夕闇迫る淡路坂をとぼとぼと御茶ノ水駅に向かうのでした。電車の窓明かりがわびしさを演出してくれますね(笑)。

 

「真空管アンプ」で音楽を聴く会

オーディオ

「真空管アンプで音楽を聴く会」に参加しました。主催者は雑誌「無線と実験」の著者の方で、場所は西東京市田無町(昔の田無市)の「コール田無」です。
例によって、少し早めに出て近辺散策をしました。
DSC00939_01DSC00986_01

駅からの途中で「ふれあいのこみち」という表示がありました。カラー舗装でくねくねと続いています。また「コール田無」隣の總持寺近くに「やすらぎのこみち」の案内板がありました。ここから、西側にこの小道をたどっていくと、同じような表示がありました。帰ってから調べると”玉川上水の分水である田無用水の水路の一部を市制施行20周年事業のひとつとして、市の計画で作られた愛称道路のうちの2本”とあります。つまり江戸時代から続く用水路の跡らしです。どちらも狭い路地状になっているので車が入り込めない歩行者、自転車専用なので安全・快適な生活遊歩道でした。良い試みであると思います。

 

「コール田無」は、田無神社の隣にあります。田無神社は、鎌倉時代に起源があり、現在の地に落ち着いたのは江戸時代初期のころという由緒ある神社らしいです。お参りしてから「コール田無」に入りました。

DSC00957_01

定員約180人のホールですが入った時は7割くらいの入りでした。最終的には9割くらいになっていたと思います。
当日のアンプ群です。いづれも「無線と実験」に発表済のアンプですが、どんな音を聞かせてくれるのか期待が高まります。

第一部 アンプ、スピーカを切り替えての試聴
GE 6550A(3結)トランスドライブ pushpull/LMT 3033A single

第二部 Live ”Gypsy Vagabonz”

第三部 2Way Multi
GE 6550A(3結)トランスドライブ pushpull+STC 4212E SIngle

DSC00974 DSC00969

DSC00971 DSC00973

肝心の音楽ですが、ジャズを主体にクラッシクや歌謡曲も含めた選曲と主催者の豊富な知識と巧みな語りとで4時間近くの長丁場を飽きることなく楽しむことができました。ジャズもスイングジャズというらしいですが映画やミュージカルなどで著名な曲も多くすんなり入り込めました。

DSC00980 DSC00982

また音ですが、マルチアンプ方式の方が圧倒的に良かったです。比べるまでもない、まさに次元が違うと云ったら良いのでしょうか、耳ざわりの音がなく安心して音楽に没頭することができました。
先の、「LMT 3033T」というユニークな形状の真空管を使ったアンプは、高々4Wの出力ですが、繊細さと力強さとを併せ持った音を出すので意外な感じを持ちました。もちろん使用したスピーカが100dBもの高能率型で有るからですが、ともかく良い感じでした。

今回の催しから改めて、オーディオは、まず空間(部屋)、次にスピーカ、コンテンツそして最後がアンプ等と再認識しました。ままならないのもこの順序であるのが残念です。(笑)
今回の収穫は、目指すべきはマルチアンプシステムであること、LPの持つ情報量のすごさを再確認したことでした。

もう一つ、今回の参加者の大部分は、中高年齢(高年齢寄り)でした。真空管、レコード、LPジャケットや静かなジャズ、スクリーンミュージックなどのオーディオの世界は若い人には無縁の世界なのでしょうね。

先週は、JSFに参加し野外で音楽を堪能し、今週は室内でじっくり音楽を聴くことになったわけですが、室内で静かに耳を傾ける…というのは飽きることは無くても正直疲れます。
JSFでは、演奏はそれこそ玉石混交であり、また静かとは程遠い環境でしたが、老若男女多くの方々がそれぞれのスタンスで楽しんでいるようでした。そして、残るのは爽快な疲れでした。やっぱり参加型が一番なのでしょうか。もちろん、一人でグラスを傾けながらも….有りとは思いますが。

« 古い記事 新しい記事 »