6月2014

里山

きままな読書

このところ、「田舎」を考えています。ここに挙げた本なども一つのきっかけです。どちらかというと現代社会のアンチテーゼとしての側面の強い内容で有ると思っています。どの本にも、この閉塞感ある日本社会を再生するヒントが詰まっていると強く印象づけられました。お薦めの書籍です。

最近、気になる数値に出会いました。どれも新聞の短い記事だったのですが情報元を見ると、その内容は濃いものでした。
ひとつは、今年の3月国土交通省でまとめた~新たな「国土のグランドデザイン」骨子~です。
ここで、全国を《1k㎡メッシュ区分けした地点》で分析して、2050年に人口が現在(2010年の)半分以下になる地点が現在の居住地域の6割以上となり、その内の2割が無居住化するとなっています。今でも居住地点は国土の5割しかないのに、残った部分でもその6割は急激な人口減となるといっています
http://www.mlit.go.jp/report/press/kokudoseisaku03_hh_000067.html

もう一つは、6月の内閣府調査~2014年版「子ども・若者白書」~です。
ここの特集で、今を生きる若者の意識~国際比較からみえてくるものというのがあります。7カ国での意識調査ですが、「自分の将来に明るい希望を持っているか」・・・ダントツの最下位、「40歳になったときに幸せになっている」・・・これもダントツの最下位、「自分自身に満足している」「自分には長所がある」・・・これも最下位。
未来に希望を持てず、自分に自信が持てない日本の若者像がうかびあがります。
http://www8.cao.go.jp/youth/suisin/hakusho.html

 

里山_1『里山資本主義』は、2014年の「新書大賞」なので書店でも見つけやすいと思います。
日本は資源の無い国と教えられてきました。そのため、輸入した原材料(資源)に付加価値をつけて世界に売る。これしか生きる道はないと一生懸命努力してきました。そして気がつけば、食料受給率は39%(カロリーベース)、68%(生産額ベース)[いづれもh24年度]となっています。
実体は、もっと悲惨な状態にあるのをご存じでしょうか。家畜の餌は、100%輸入だし肥料も原材料のほとんどが輸入、さらに農機具、漁船の燃料もほぼ100%輸入にたよっている現実、トータルの受給率は推して知るべしです。

温暖で豊富な水と肥沃な大地を持つ日本である筈なのに、これはなんとしたことでしょう。
里山は、持続可能な資源として水と食料とエネルギーを生み出すことができるとあります。激しく合点します。国外の政情・政策に左右される不安定さからできるだけ遠くに置く政治こそが国を守る基本と考えます。

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